2024年4月20日土曜日

●川柳関連記事リンク集 その1 『週刊俳句』誌上における

川柳関連記事リンク集 その1
『週刊俳句』誌上における


柳×俳 7×7 樋口由紀子×齋藤朝比古 第6号 2007年6月3日

「水」のあと 齋藤朝比古×樋口由紀子 第7号 2007年6月10日

柳×俳 7×7 「水に浮く」「水すべて」を読む 上田信治×西原天気 第7号 2007年6月10日

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柳×俳 7×7 小池正博×仲寒蝉 第8号 2007年6月17日

「悪」のあと 仲 寒蝉×小池正博 第9号 2007年6月24日

柳×俳 7×7 「金曜の悪」「絢爛の悪」を読む 島田牙城×上田信治 第9号 2007年6月24日

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柳×俳 7×7 なかはられいこ×大石雄鬼 第16号 2007年8月12日

 「愛」のあと 大石雄鬼×なかはられいこ 第17号 2007年8月19日
https://weekly-haiku.blogspot.com/2007/08/blog-post_19.html

 第16号・柳×俳 7×7 「二秒後の空と犬」「裸で寝る」を読む(上)遠藤治・西原天気 第17号 2007年8月19日

同(下)遠藤治・西原天気 第 18号 2007年8月26日

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川柳 「バックストローク」まるごとプロデュース号 第150号 2010年3月7日


〔週俳3月の俳句・川柳を読む〕穴について 斉藤齋藤 第156号 2010年4月18日

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爽快、「理解不能で面白い」という感じ方。樋口由紀子『川柳×薔薇』を読む 山田耕司 第213号 2011年5月22日

親切で誠実な批評 樋口由紀子『川柳×薔薇』を読む 西原天気 第251号 2012年2月12日

川柳という対岸 『バックストローク』最終号を読む 西原天気 第242号 2011年12月11日

川柳大会の選句をしました 西原天気 第399号 2014年12月14日

2024年4月19日金曜日

●金曜日の川柳〔竹井紫乙〕樋口由紀子



樋口由紀子





両足がつった場合のセロテープ

竹井紫乙(たけい・しおと)

同じテープだけれど「テーピングテープ」では?とまず思ってしまった。川柳は事実を書くものだけではないから、もちろんかまわないけれど、軽く心地よく裏切られる。「セロテープ」を入れることのよって、「テーピングテープ」が飛んでいく。「テーピングテープ」が抜けることによって、「セロテープ」が浮き上がってくる。

「セロテープ」のどことない寄る辺なさが意外なほどの存在感を発揮する。なぜ、「両足がつった場合」なのかは謎だが、言葉の綾を活用して、言葉を動かすおもしろさがある。文脈の中で生じる意味を楽しみたい。

2024年4月17日水曜日

●西鶴ざんまい 番外篇21 浅沼璞



西鶴ざんまい 番外篇20
 
浅沼璞
 
 
開催前から話題の「大吉原展」(3/26~5/19 東京藝大美術館)を観てきました。

 
三都の遊里(嶋原・新町・吉原)のうち、西鶴と最も縁のうすい吉原とはいえ、17世紀後半の展示作品には、浮世草子を彷彿とさせるものが多く、興味が尽きませんでした。以下、大判300頁超えの大部な図録を参照しつつ綴ります。


まず目をひいたのが菱川師宣。『好色一代男』江戸・海賊版の挿絵を描いた師宣ですが、その『江戸雀』(1677年)は江戸で刊行された最古の地誌との由。見開きの挿絵「よしはら」では、あの「見返り美人図」の原型の如き太夫の道中姿(ほぼ四頭身)が、俯瞰的な構図で描かれていました。

 
つぎに目をひいたのが衣裳人形の「遊里通い」(大尽・中居・奴)です。衣裳人形とは、〈木彫胡粉仕上げの体躯に人間の着物と同様の布帛(ふはく)で衣服をつくって着せた人形で、なかでも同時代の遊里や芝居を主題としたものは「浮世人形」と称されて天和・貞享の頃(十七世紀後期)から技巧化がすすみ、大人が鑑賞愛玩する人形として発展した〉ものだそうです。

とりわけ大尽の若侍は、一代男・世之介を思わせる粋な優男の風情でした。

 
そして英一蝶「吉原風俗図巻」(1703年頃)。一蝶は江戸蕉門の俳諧師にして吉原の幇間でもあった浮世絵師。遊里でのトラブルから三宅島配流の刑に処せられ、その配流時代にかつての遊興を思い出して描いた肉筆画がこれで、師宣作品や「浮世人形」と同じく、17世紀後期の遊里のフレバーが漂います。

そんな一蝶(俳号は曉雲)の花の句を一句あげましょう。

 花に来てあはせはをりの盛かな   『其袋』(1690年)

さてラスト、時代は下りますが、花つながりで喜多川歌麿「吉原の花」(1793年頃)。「深川の雪」「品川の月」とあわせ、最大級の肉筆画として知られる三部作で、海外からの里帰り作品。思えば七年ほど前、箱根・岡田美術館で「深川の雪」「吉原の花」が138年ぶりに再会(?)という企画展があり、長蛇の列。数メートル離れた位置から時間制限内での鑑賞を経験した身としては、(一作のみとはいえ)至近距離で時間制限なく鑑賞でき、感無量という外ありませんでした。

2024年4月14日日曜日

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2024年4月12日金曜日

●金曜日の川柳〔まつりぺきん〕樋口由紀子



樋口由紀子





三億円事件みたいに咲く桜

まつりぺきん

まだかまだかと待っていた桜がやっと咲いた。桜は待っていればいずれは咲く。つぼみが膨らみはじめたり、ピンクになったりと、徐々に咲く準備に向かっていることはわかっていた。

しかし、「三億円事件」は違う。1968年に約三億円の現金が白バイ警官に扮した男に奪われた窃盗事件である。突然で、度肝を抜かれたことを思い出す。では、どこが「みたい」なのだろうか。咲くことは予想していても、満開の桜は美しく、この世のものとはおもえない。つまりはとてつもなく心が騒ぐからなのだろうか。はじめて浮かび上がった関係性である。「三億円」というモノではなく、「三億円事件」というコトを使ったのがいかにも川柳っぽい。